か「結界を張りました、外の敵は決して
近づけさせません。姉様は舞に集中して
下さい」

く「……貴方は」
か「私なら大丈夫です、どうぞご心配なさらずに」
か「……さて。舐めるなよ?俺はこれでも
国にいた時にはみっちり織夢姉様から
剣技仕込まれてんだ。
かかってくるからには、命捨てる覚悟で来い」


極悪降臨!
得意の見下し顔で敵を挑発です。
でも内心は。

か(あー俺何やってんだ……紅彩姉様の前では
大人しい妹姫やってたってのに、こんな極悪顔
見せて姉様に引かれたらどうしてくれる)


敵そっちのけで軽く凹んでいたりして。
一方の紅彩は。

く(心優しい子なのに私を守るため無理をして。
一刻も早く舞を終わらせて龍神様を
お呼びしなくては)


華南ちゃん良かったね、バレてない。
か「姉様、あちこちで火の手が上がっている
ようです。此処も危ないかも知れません」

く「案ずることはありません、龍神様は水の神。
この程度の火、すぐに消してくださいましょう」

―――そして、龍神に最も愛された巫女として
名高き紅彩の呼び声に応え、神が降臨する。
龍神の呼ぶ雨でたちまち火は消え、
龍神のおこす雷や竜巻に敵兵は翻弄され
やがて散り散りに逃げ去った。

く「もう、大丈夫ですね。怪我はありませんか?」
か「私は大丈夫です。姉様こそお疲れに
なりましたでしょう」
(暴れ足りない位だなんて言えるか……)

こうして、名高き姫巫女達の活躍により東國の
平安は護られ、神に護られた國だというので
数百年の長きに渡り敵国の襲撃を受けることもなかったという。
―――今は昔の、物語。


実際は平和な國なのでこんな事は無かったと思います。
でもこの時、華南ちゃんの実家では織夢が
知らせを受けて軍を動かそうとしてくれてたりして。
(おるるんは軍人です。王宮を護ってます)
華南は立場の危うい子なので助ける必要は無いと言わんばかりの
家の連中や軍の上層部に「私一人ででも行く!」と
啖呵切ってるおるるんとか。しかも部下には慕われてるから
凄い人数になってしまって結局上層部が折れたりとか。

この子らがいた世界の事妄想しているのは楽しいです。


と言うか、紅彩の前に片膝ついて剣構える華南が撮りたかっただけ。
理想は理想であって現実ではない(;´д` )
服が戦袍らしいので戦話にしてみました。
どういう物か詳しくは知らないけど。(ぇ)

普段の巫女装束とは違う、戦の舞の時にのみ着る装束って
扱いで一つよろしく。