ようこそ、お客人。
私が総裁・紅彩だ。
ごゆるりと、くつろいでゆくが良い。
なに、ここには私一人、気兼ねすることはない。
ん? ああ、部下達が心配するのでな。
私は客人は歓迎だよ。
……私はそれほど信用がないのか、例え刺客だったとして、私が死ぬこともなかろう。
そう見えるか。お客人は随分と察しがよろしいようだ。
確かに、私は争いは好まない。
……この様ななりでこの場にいることとて、本意ではない。
しかし、それは言っても詮の無いことであろう。
既に、私に命を預けるもの達が大勢いるのだ。
その者達を捨て置き、私だけが自由になるわけにはいかぬ。
夢想せぬ訳ではない。
焦がれぬ訳ではない。

けれどいくら願おうとも人は鳥にはなれぬ。
空を願おうとも、人は地に足をつけて生くるのみ。
ならば、この地を変えれば良い。
……争いを厭い、それを無くそうと動く者達が相争う。何とも皮肉なものだな。

……それでも。
……それでも私は。
いつか空を手に入れるために戦うだろう。
果て無き望みであっても。
この手に抱える命の重みがある限り。
私は争いからは逃げぬ。
……逃げられはせぬのだ。
それでも、ふと思うことがある。
私は何のために争うのか。
私は何をかけて戦うのか。
私は何故此処にいるのか。

答えなど、あるはずのない問を繰り返す。
ああ、還りたい。
何処とも知れぬ、平安郷へ。
還りたい。
それでも。
それでも、私は。


すまない、呆っとしてしまったようだ。
私に聞きたい事というのは、もう終わりか?
それではお客人。帰り道には呉々も気をつけられよ。


この地を離れるわけにはいかぬ。
私の手に抱える命の重みがある限り。
私は此処で斯うして生きていく。






それでも私は文才が欲しい。(意味不明)

えーとですね。前に日記に書いた新しい服が届きました。
奇を衒って紅彩に着せたところ、大変似合ってびっくり。
萌えに萌えて妙な設定作っちゃいました。
いやだってなんか、悪の秘密結社の総裁に見えるんだもん。
でも争いは好まない。
横断歩道でおばあさんの荷物持ってあげるような小さな善行を積みながら生きていたいなー、
と考える悪の総裁。
ギャグにしかならないよ!

と言うわけで、動乱の時代を生きる総裁に変更。
何もかも投げ捨てて、龍神の元に還りたいと切望する。
でも、それは出来ないのですね。

分かりにくいですが、文字色の濃いところが独白。
……って事は後全部声に出して語っちゃってるんだ。
誰かは知らないが(え)初対面っぽい客に対して、
なんとあけっぴろげな総裁だ。そんなことで良いのか。




下はおまけ。
心の癒しに強風の中桜見物に出かける総裁。