〜天扇紹介します〜


露姫「いよーぅ、てんちゃんじゃない。
てんちゃんもこっち来たのー?」

天扇「露姫様……! ご無沙汰しております。
ずっと帰ってこないから心配してたんですよ」


ロ「それで来てくれたの? 忠義者だねぇ」

えーと。
ロ「いやー、てんちゃんも来てくれるとは
これから楽しくなるわー」

天扇「いや、俺はすぐ帰るつもりで……」

ロ「てんちゃんの部屋用意しないとね?」
(有無を言わせぬ笑顔で)

天扇「有難き幸せ……」
(ひきつった笑顔)

なに、二人知り合いだったの?

ロ「あーごめん。紹介するね。
こちら天扇(たかおうぎ)元海賊で現私の下僕」

天扇「……です」

いいの!? その紹介のされ方でいいの!?
天扇「以後、お見知りおきを」

で、元海賊が何で露姫様の?

ロ「あのねー、打ち揚げられてる所を拾って
連れて帰って忠誠誓わせたの」

天扇「大筋はあってますね」

うん、ごめん全然分かんない。
ロ「つまりねー、てんちゃんは元海賊で
ぶいぶい言わせてたんだけど、
ある時、船が難破して漂流しちゃったの」

天扇「一生の不覚……」
ロ「でー、うちの国の浜辺に流れ着いてる所を
発見して面白そうだったから連れて帰ってきて
愉快そうだったから傍に置くことに決めたの」

相変わらず行動理念が面白いかそうじゃないかで
決めてるのね?
天扇「まぁ、そんな感じで。
目が覚めたら見知らぬ所に連れてこられてるし
一応、助かったとは思ったけど王宮で
ビビったし、ぜってー処刑されるとか思ったのに
いきなり開口一番『私に忠誠を誓いなさい』だし
意味わからんっつか俺の人権とか意思とか
まる無視だし最初はほとぼり冷めたら
逃げてやるとか思ってたのにいつの間にやら
こいつのペースに引きずり込まれてズルズルと」


わぁ、長いね! ノンブレスで言い切ったね!
天扇「まぁそんな訳で今はもう諦めて
露姫様の護衛的な事をやってる。
もう海賊行為してないから安心していーぜ?」

そりゃ良かったわ。



まだ続きますよ。